The less volatile market, the easier life!

資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

イベント備忘録: 東証1部昇格 2020年12月組入分

2020年12月の東証1部昇格組入は3銘柄(下表参照)で、いずれも分売及び分割時に昇格予告あり。グリムス(3150)はJQから直接昇格狙いと思いきや、2部市場変更を経て約5か月後の昇格。2022年月4月には東証市場区分再編を控えており、今後はマイクロキャップのJQ銘…

Weekly Market Summary: 2020/12/25

12/21-12/25: 英新型コロナ変異種への懸念でリスクオフ優勢で始まるも、英EU通商交渉合意や米追加経済対策の修正拡大期待が高まりリスクオンがやや盛り返す 曜日別の主な材料は、 12/21(月): 英新型コロナ変異種への懸念台頭、米追加経済対策で議会合意 12/2…

Weekly Market Summary: 2020/12/18

12/14-12/18: 米経済対策への楽観とワクチン接種の進展が感染拡大懸念を圧殺、FOMCでの政策スタンス変更無しでリスク資産はサンタラリー商状も、米経済対策妥結なく週末の株式は軟調 曜日別の主な材料は、 12/14(月): 米国でファイザー製ワクチンの接種開始 …

Weekly Market Summary: 2020/12/11

12/7-12/11: 米ロックダウン懸念と経済対策遅れや英合意なきEU離脱リスクが重しも、ワクチン期待で市場の楽観は維持 曜日別の主な材料は、 12/7(月): 米国の一部で外出制限措置強化&英EU自由貿易協定の合意困難見通し 12/8(火): 米ファイザーとJ&Jでワクチン…

Weekly Market Summary: 2020/12/4

11/30-12/4: 軟調な米経済指標から財政催促相場に、ワクチン実用化期待も健在で利益確定売りを吸収 曜日別の主な材料は、11/30(月): 月末リバランス -> 12/1(火): 米追加経済対策期待&好調な中国PMI --> 12/2(水): 米追加経済対策期待やや後退も英国によるフ…

イベント備忘録: MSCI 2020/11 半期リバランス

MSCI 2020/11 半期リバランスはきれいに着地 11/11早朝(日本時間)発表のStandard指数入替えは、追加5銘柄と除外21銘柄。11/10からリバランス日の11/30まで、等ウェイトで前者をLong/後者をShortした場合の累積リターンの推移は下図の通り。 11/11寄付時点…

Weekly Market Summary: 2020/11/27

11/23-11/27: ワクチンとウイルスのせめぎ合い続くも、米次期政権期待がリスク資産を一段押し上げ 曜日別の主な材料を振り返ると、11/23(月): アストラゼネカのワクチン90%弾&イエレン氏の財務長官起用検討 -> 11/24(火): GSAが米政権移行の事実上容認 --> 1…

Weekly Market Summary: 2020/11/20

11/16-11/20: ワクチン期待と感染拡大懸念のせめぎ合い 曜日別の主な材料を振り返ると、月: モデルナ95%有効砲 -> 火: 米小売売上高低調 -> 水: ファイザー95%有効弾 -> 木: 新規失業保険申請件数想定超 vs 米与野党コロナ経済対策協議再開 -> 金: FRBの緊急…

2020年11月限26000コール: 「予断は禁物、一寸先は闇」

11月限26000コールの裸売りしてたら、 満期まで1週間の11/6(金)引け時点で、11月限26000コールのプレミアムは、先物24350に対して3円、IVは21%弱。ATMまでまだ1,650円上、7%弱のOTMで、まあ逃げ切りセーフかなと思っていた。IV21%は、1週間換算にすると約2.9…

Weekly Market Summary: 2020/11/13

11/9-11/13: 前半はワクチン期待優勢、後半はコロナ懸念優勢に。 日本時間11/9(月)夜のファイザーによるワクチン砲が炸裂して、景気の早期回復連想から週前半は急速かつ大きな動きを示した。株式はグロースからバリューへのローテーション、米国債イールドは…

Weekly Market Summary: 2020/11/6

先週は、バイデン民主党完全勝利のベストシナリオに対して、接戦&混乱のワーストシナリオへの警戒感が高まる中、それでも生真面目な米国債はバイデントレードの初一念を貫きイールドを上げ、米ドルはバイデントレード以上にリスクオフ優勢でやや上昇したもの…

Weekly Market Summary: 2020/10/30

資産クラス全般にわたってリスクオフの一週間であった。欧米のコロナ感染拡大と一部欧州のロックダウン再開、米追加経済対策への期待剥落と米大統領選の結果を巡る紛糾懸念の増大など、積み上がった不透明要因を前にして悲観への揺り戻しが進んだ。 株式: 日…

Weekly Market Summary: 2020/10/23

今週も米追加経済対策を巡る動きが相場を主導する展開が続いた。追加経済対策の実施は確実視されるものの、それが「いつ、どの程度の規模で」実施されるかが依然として相場に立ち込める不透明感として残った。じらされ相場には食傷気味だが、、、 主要指標の…

アノマリーリターンは上半期から下半期にシフト

以前は1~6月のリターンが7~12月のリターンを有意に上回る「上半期効果」が確認できたはずだが、どうやら相場の変転に従って、最近は「下半期」効果に変化したようである。 下表は、日経225指数 (配当考慮せず) について、過去30年を10年刻みで3つの期間に…

Weekly Market Summary: 2020/10/16

今週の金融市場は、米マクロ指標やコロナワクチン開発に関するヘッドラインが強弱混在も、米追加経済対策に対する期待感は高官による否定的発言を受けて後退、市場心理はやや悪化方向に振れた。 主要指標の変動率 米株は、主要3指数とも週間では上昇したが大…

Weekly Market Summary: 2020/10/9

今週の金融市場は、不透明感が薄れリスクオンの展開。米追加経済対策に関連した当局者の発言が週初の失望から週末にかけて期待・楽観へと転化し、堅調な相場を形成した。正に、相場の沙汰も金次第。 主要指標の変動率 米株は総じてしっかりで、特に小型株指…

東証1部昇格銘柄の道中リターン考察

東証1部昇格は、パッシブファンドの買い需要が発生するため、当たれば大きなリターンを見込める。この昇格前の投資の肝は、候補銘柄の選別と投資タイミングである。前者は、昇格に必要な形式要件の充足状況のスクリーニングやコーポレートアクション履歴から…

Weekly Market Summary: 2020/10/2

主要指標の変動率 想定外事件頻発に食傷気味の週であった。まず、米大統領選TV討論会は、トランプ大統領の熱烈支持者でもない限り、誰が見ても自家中毒気味老人の空虚な殴り合い。続いて、東証の終日売買停止とトランプ大統領のコロナ感染。前者はcontingenc…

日付から計る売買タイミング

「安値で買い、高値で売る」という売買の基本に逆張りで向かってしまうのはなぜか?とかく相場の世界は不条理に満ちている。「相場を当てようとするのではなく、周りの楽観と悲観の満干に耳を澄まし、淡々と悲観で買い/楽観で売りましょう」などとしたり顔で…

Weekly Market Summary: 2020/9/25

主要指標の変動率 今週の金融市場は、コロナ、政治及びマクロ面での不透明感の高まりを受け、債券を除き全般的に下方向の不安定な展開。 米株は、ナスダックがかろうじて反発も、ダウとSP500は4週連続の下げ。ハイテク大型株は、俄かロビンフッダーの狼狽売…

Weekly Market Summary: 2020/9/18

主要指標の変動率(幅) 日本株は、狭いレンジで引続き底堅い展開。週後半からは管内閣へのご祝儀で、特にDX関連や規制緩和関連等が物色された結果、マザーズ及びジャスダックの上げが目立った。一方、米株は週前半にリバウンド見せるも、後半は失速。FOMC通過…

2020米大統領選に向けたボラティリティ想定

11/3の米大統領選挙まで2か月を切った。 前回2016年は、事前のクリントン氏優位のコンセンサスが覆り、トランプ氏勝利という想定外の結果。前回の大統領選挙前後の日米指数とボラティリティ推移を確認すると、ざっくり言って、投票前は指数の動きが小さな割…

Weekly Market Summary: 2020/9/11

SP500とナスダックが高値を付けた9/2対比の主要指標の変化率(幅) 日本株は、米株の下げに多少お付き合いしたが、頑強さが目立った1週間。まあ、米株は元々過熱感があったところに、テスラの増資&SP500不採用コンボ、ロビンフッドにSEC調査、ソフトバンクの巨…

イベント備忘録: 安倍首相辞任 2020/8/28

先週は、米中関係の緊張といった地政学リスクの高まりに加えて、27日(木)のFRBパウエル氏によるジャクソンホールでの講演や28日(金)の安倍首相の記者会見といった要人イベントが予定されていたこともあり、あらかじめボラティリティの高まりが想定される週で…

モメンタム効果の一考察

日本人は逆張りを好み、外人は順張りを好むと言われるが本当か? 図1は、 東証1部、マザーズそしてJASDAQの各市場について、指数の週次リターンと翌週の投資部門別の現物差引売買金額に有意な相関が見られるかを2014年以降直近までで調べた結果である。プラ…

S&P 500 VIXの回顧と見通し

一時は60越えもあったVIXは足元20台半ばでやや落ち着いている(図1参照)。2017年以降では、概ね10から20のレンジで推移しているが、30まで上昇した山が今回のコロナショックを除くと2度確認できる。2018年初めの利上げ局面における量的引締時と2018年末の利…

金価格 vs 実質金利

実質金利 = 名目金利 - インフレ率 金利の付かない金は、名目金利の低下を好感します。また、インフレヘッジの特性を備えた金は、債券と異なりインフレ率の上昇を好感します。つまり、金が上がるための最適条件とは、実質金利の低下ということになります。 …

ベガ発狂

恐怖は狂気を強化する おはギャー連荘の幕開けとなった2020年2月最終週を私自身への自戒を込めて振り返ります(図1参照)。急落のトリガーは、日本が祝日であった2月24日にCDCがコロナ流行に対する注意喚起を行ったことを受けた米国市場の急落でした。結果論…

行使価格選択への迷い

期近Putの売り、行使価格はどれにする? 1か月というのは短いようで長いものです。とりわけ、ボラティリティが高まる相場では長く感じられます。本来、物臭な人間はオプション取引なぞやるべきではないのですが、プレミアムを端から受け取れるというのが日本…