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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

Weekly Market Summary: 2020/10/2

主要指標の変動率 

想定外事件頻発に食傷気味の週であった。まず、米大統領選TV討論会は、トランプ大統領の熱烈支持者でもない限り、誰が見ても自家中毒気味老人の空虚な殴り合い。続いて、東証の終日売買停止とトランプ大統領のコロナ感染。前者はcontingency plan、後者は感染防止という共にリスク管理の徹底不足が原因。その割に、週間ベースでは株、債券、為替ともマイルドな動きであった。もっとも、VIXはじわじわと上げているし、急変動の可能性を織り込む動きは始まっている。

米株は週前半は追加経済対策の協議進展を受けややリスクオンも、週末のトランプ大統領コロナ感染を受けて一転リスクオフ。マスク姿のバイデン氏をこき下ろしていたトランプ大統領がコロナに感染してしまうとはとんだピエロだが、週前半の貯金が効いて概ねプラスで終えている。中小型やバリューやや優位であった。

日本株マザーズ以外はやや軟調。だが、米株に対するOTM Callのような特性は健在と見え、米株の上下動に対していずれも日本株は限定的な動きしか見せていない。上海は10/1~10/8まで休場。

債券は相変わらずのレンジ内の小動き。コモディティー及び為替では、原油が需給要因もあって大幅下落も、不透明感の高まりから買いが向かった安全資産の金、円及びドルは堅調であった。最近は、リスクオフで低金利通貨のドルも買われるため、米株が下げても日本株へのインパクトは減殺されがちである。

ボラティリティは、週末に急に動意付いたが、米株が引けにかけて下げ幅を縮小したため、土曜朝時点では若干落着きを取り戻している。

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目先の相場は非常に読みづらくなった。トランプ大統領が軽症で回復期待が高まれば、追加経済対策の妥結期待もあって楽観を取り戻せるだろうがが、重症化して執務不能リスクが顕在化するようだと当然リスクオフ拡大に。日経225は、やや下向きの22,600~23,300のレンジを想定する。とは言え、政治ネタは一過性の反応を示しても相場のトレンドを大きく左右しないと割り切れば、下げたら買いのスタンスも必要か。来週は、秋の風物詩であるノーベル賞発表週。関連銘柄の先取りやら発表後のコバンザメやらを狙う投資家のノイズの影響も多少あるかも。

                                                                                                                                               

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