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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

米雇用統計及びCPI発表前後の日経225オプションIVの動き

利上げ打ち止め予想の前提の下でディスインフレ進行と堅調景気の持続を好感したゴルディロックス相場も7月で終焉を迎え、8月に入ってからはフィッチの格下げと国債増発に端を発した需給悪化による米長期金利の上昇に加えて追加利上げ観測も高まっている状況で、株価は一転急反落となっている。

2022年に米国が利上げモードに転換して以降、マクロ要因が株価を左右する度合が高まっているが、特に米雇用統計と米CPIの動向は経済のハードランディング又はソフトランディングへの市場思惑に大きく影響するため注目度が高い。

下図は、2022年以降の米雇用統計と米CPI発表当日及び翌日(各40サンプル)の日経225先物の前日比をX軸、日経225オプションのPut(雇用統計発表時で満期まで5週間前後、CPI発表時で満期まで4週間前後)のIVの前日比をY軸にプロットした散布図。

近似直線は概ね有意な右肩下がりとなっており、先物価格の下落と共にIVが浮揚し、先物価格の上昇と共にIVが沈降する相関関係が見て取れる。同様に2023年以降(約150サンプル)の日経225オプション期近物Put(青)とCall(橙)の散布図が下図。通常であれば近似直線は右肩上がりとなる。

 

 

 

 

 

 

                                                                                                                                               

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