The less volatile market, the easier life!

資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

Weekly Market Summary: 2020/9/11

SP500とナスダックが高値を付けた9/2対比の主要指標の変化率(幅)

日本株は、米株の下げに多少お付き合いしたが、頑強さが目立った1週間。まあ、米株は元々過熱感があったところに、テスラの増資&SP500不採用コンボ、ロビンフッドにSEC調査、ソフトバンクの巨額コール買いへの思惑、FRBのインフレ容認姿勢等、もってこいの売りネタが出れば売りたくなるのが人情。本格的な日米の株価デカップリングが始まるとは思わないが、日本株は、米株の「上げには冷淡なくせに下げには情熱的」な振舞いが常であっただけに何やら隔世の感を覚える。

商品では、原油が崩れた一方で銅が堅調維持。前者は供給過剰懸念、後者は中国の景況感回復を受けた動き。米国債は小動き。10年債イールドは8/27のFRBによる「平均インフレ目標」声明直後に0.8%をうかがう動きを見せたが結局は往って来い。為替は、ドル指数がユーロ高やや一服で底値小康状態。

VIX日米比較

f:id:onemonth85putseller:20200913110615p:plain

日経225期近(10月限)オプションのスマイルカーブ推移

f:id:onemonth85putseller:20200912172443p:plain

ボラティリティは、日米の株価指数それぞれの動きに見合った流れ。米株は30割れも高水準、日本株は凪状態。コロナショック以降、VIXは米株が日本株を上回る状況が定着。

来週のカタリストは、自民党総裁選、FOMC、日銀金融政策決定会合、米追加景気対策で上下院折り合いつくか、アストラゼネカのコロナワクチン治験の続報等々。来週の日経225は、米株の足元の不安定さを念頭に入れ、22,900~23,600のレンジを想定する。 

2020/9/17 追記

                                                                                                                                               

本内容にある見積、予測、予想に関する情報が正しいとは限りません。また、本内容は特定の銘柄、取引を推奨するものではありません。取引に当たっては、ご自身のご判断でお願いします。売買で被られた損失に対し、著者は何らの責任も持ちません。