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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

イベント備忘録: MSCI 2020/11 半期リバランス

 MSCI 2020/11 半期リバランスはきれいに着地

11/11早朝(日本時間)発表のStandard指数入替えは、追加5銘柄と除外21銘柄。11/10からリバランス日の11/30まで、等ウェイトで前者をLong/後者をShortした場合の累積リターンの推移は下図の通り。

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11/11寄付時点のSpreadは-3.3%で又裂き状態だったが、以降のSpreadは一度もマイナスを記録することなく順方向でedge up。リバランス日はShort側が牽引する形で+3.6%のSpreadを稼ぎ、累積では+19.5%のSpreadで着地した。同期間のn225指数リターンは+6.1%であった。下2表は、銘柄リスト。

Small指数入替えは、追加29銘柄と除外45銘柄。11/10からリバランス日の11/30まで、等ウェイトで前者をLong/後者をShortした場合の累積リターンの推移は下図の通り。

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Standardと同様、Smallも11/11寄付時点のSpreadは-3.9%で又裂き状態だったが、以降のSpreadは一度も曲がることなく順方向へ拡大。リバランス日はLong/Short共にきれいに開いて+7.9%のSpreadを追加、累積では+21.2%のSpreadで着地した。

下2表は、銘柄リスト。Small指数をベンチマークとするパッシブファンドの規模及び個別の浮動株比率は不明のため、正確なインパクトは算出できないが、Turnover(直近25d平均出来高を発行済株式数で除した値)から類推はできる。直前半年の日本株の対グローバル比で見たパフォーマンスやドル円レートにもよるが、低流動物や直近上場組は別として、概ね時価総額500億超で追加、300億未満で除外となっている。

 

 2020/12/3 加筆

 

                                                                                                                                         

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