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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

イベント備忘録: MSCI半期銘柄入替2022/05

MSCI 2022/05 半期銘柄入替は、Standardがほぼフラット、Smallが9%の順方向スプレッドで着地

5/13早朝(日本時間)発表のStandard指数入替えは、追加0銘柄、除外22銘柄であった。昨年10月末から今年4月末の直近半年間の指数リターンは、S&P500の-10.3%、Stoxx600の-5.3%に対して、Topixは-5.1%で3指数の中ではベストだったが、米ドルが対円で+13.9%、対ユーロで+9.6%と大幅なドル高となったことで米ドル建ではワーストになった。結果的に、MSCIグローバル指数に占める日本株比率はかなり低下し、追加銘柄はゼロになったと見られる。下図は、5/12引けからリバランス日の5/31引けまで、等ウェイトで追加銘柄(今回はゼロであったため、Topix指数で代替)をLongし、除外銘柄をShortした場合の累積%リターンの推移。

昨日と今日の2日間で除外銘柄のショートカバーが急速に進み、スプレッドは縮小して、ほぼ横ばいで着地した。

Small指数入替えは、追加10銘柄と除外55銘柄。下図は、5/12引けからリバランス日5/31引けまで、等ウェイトで前者をLong/後者をShortした場合の累積%リターンの推移。

最初から順方向へスプレッド拡大しつつ着地した。追加銘柄が+14%、除外銘柄が-5%でスプレッド+9%弱で着地。下2表は、銘柄リスト。Small指数をベンチマークとするパッシブファンドの規模及び正確な浮動株比率は不明だが、個人的想定で算出した推定インパクトをDTC(推定需要を直前25d平均出来高で除した値)として示した。低流動物や直近上場物は別として、概ね時価総額700億円超で追加、500億円未満で除外となっている。

 

 

 

 

 

                                                                                                                                         

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