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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

Weekly Market Summary: 2020/10/23

今週も米追加経済対策を巡る動きが相場を主導する展開が続いた。追加経済対策の実施は確実視されるものの、それが「いつ、どの程度の規模で」実施されるかが依然として相場に立ち込める不透明感として残った。じらされ相場には食傷気味だが、、、

主要指標の変動率

株式: 米株は、追加経済対策に関する楽観と悲観のシーソー相場が続いた。米dowは↓ ↑ ↓ ↑ ↓と酔いどれ千鳥足も、週間では小幅な下げに止まり、以前に比べれば値動きの振れ幅は小さくなっている印象。欧州株式は、コロナ感染再拡大の深刻化を受け、独daxに見られるように相対的に下げが大きい。一方の日本株は、米ダウにお付き合いで千鳥足だが、対欧米比較での不透明要因の少なさが寄与して週間では小幅高。但し、マザーズはやり過ぎ感から調整色が強まった。

ボラティリティsp500 VIXは週後半にかけて落ち着いた動きに転じた。一方、日経VIXは一貫して上昇した。日経225オプションは、期近物のputの建玉が増えて、Put/Call Ratioは上昇。目先のヘッジニーズの高まりを織り込むように、スマイルカーブもdownsideがスティープ化。

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債券: 
バイデン氏勝利後の経済対策の積み増しの思惑から、投機筋の米国債ショートの動きが引き続き強く、10年債と2年債のスプレッドも一時70bps越えたが、ハイイールド債には目立った動きはなかった。

為替: バイデン氏勝利の先を見込んだリスクオンの米ドル売りでドル指数は小幅だが下落。ユーロ/ドルは、欧州の景気回復懸念の問題を抱えながらもまだ相対的にしっかり。

コモディティ原油は、欧米のコロナ感染再拡大による需要低迷懸念や環境重視志向のバイデン氏の勝利見込みが石油業界へ及ぼす悪影響への連想も働き下落。金は方向感に乏しいい展開に終始、銅は相対的に中国の景況感回復を依然として楽観視しているのか堅調維持。

来週の日経225展望

10日先に迫った米大統領選と米追加経済対策を巡る動きが引き続き相場を主導すると見込まれるが、煮詰まり感もあるため23,400~23,800の狭いレンジを想定する。来週は決算発表が本格化する週でもある。前期比ベースで見た7-9月期の回復は織り込み済なので、最大の関心は通期予想ベースで業績回復モメンタムの加速が見込めるか。サプライズ的な上方修正や通気予想非開示組のアグレッシブな新予想の有無が相場の方向を左右することに。また、日経225入替(ネクソンin/ファミマout)に伴うリバランスが28日(水)引けで予定されており、差引で若干の買いフローが見込まれる。

                                                                                                                                               

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