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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

Weekly Market Summary: 2021/1/22

 1/18-1/22: イエレン氏の財政刺激積極化発言でリスクオンスタートも、コロナワクチンの普及遅れ、米追加経済対策の実現期待後退、イエレン氏のバイデン増税基本路線再確認で期待に揺らぎ

曜日別の主な材料は、

イエレン期待のリスクオンからイエレン警戒のリスクオフに着地した。基調スタンスは、"Cautiously optimistic"維持の印象。リスクオフ転換から、米ドル及び原油軟調米国債イールドは上昇一服感、金はしっかりであった。一方、株式はグロース選好で買われ、株価指数ボラは低下した。

株式: 米株は、ネットフリックスの好決算を受けて、シクリカルからグロースへのローテンションが進み、nasdaqは最高値を更新して週末を終えた。新興国株式もドル安好感から堅調な動きを示した。日本株は、主力銘柄のモメンタムが収束し、n225及びtopixは↓↑↓↑↓の千鳥足。一方で、1月IPO無しのマザーズは、米nasdaqにつれ高で商いを伴って急伸した。

株価指数ボラ: 先週のバイデン氏による追加経済対策公表以降は、材料出尽くしで、sp500、n225共にIVは低下。VIX先物の投機筋ポジションは、Longに動きが見られない中、Shortは一層の積み上がりが見られるなど楽観色は依然強い(下図参照)。225オプションの2月及び3月限は、95-105レンジのIVの低下進んだ。ポジティブ・ガンマの効きが強いのか、n225はデルタヘッジで指数的に上下ガチガチの印象。

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債券: 米国債イールドは、イエレン氏の財政刺激積極化発言あるも、上昇一服感。短期債イールドの低下もあり、10-2 spreadは小幅に上昇。期待インフレ率も天井感あり、実質金利は-1.0%水準で変化なし。

FX: 米ドル指数は、リスクオン優勢から軟調な展開が続いた。ユーロは、ECB理事会での金融緩和維持の再確認がなされてが材料視されず。ビットコインは、週末の戻りも限定的で、週間では大幅な下落。金の代替としてのインフレヘッジの効用は疑問視も。

コモディティ: 金は、ドル安を受けた割安感から堅調な展開。原油は、週後半にかけて、予想外の在庫増や需要減速懸念から下げ、週間では小幅安。

来週のn225想定: 今週は、下げても直ぐ戻す展開で依然として押し目買い意欲の強さが確認された。皆がお腹一杯で買えなくなるまでにはまだ多少間があると考える。来週は、日米共に決算発表が中心的なカタリストになりそう。米株ではアルファベット、アップル、アマゾンが、日本株では日本電産が注目。FOMCが控えているが、こちらは先週のパウエル氏のテーパリング時期尚早コメントがあるため、目新しい話はないと思われる。以上から、今週もn225は、28,200~28,800のややタイトなレンジを想定する。

 

 

 

 

                                                                                                                                         

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