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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

Weekly Market Summary: 2020/9/18

 主要指標の変動率(幅)

日本株は、狭いレンジで引続き底堅い展開。週後半からは管内閣へのご祝儀で、特にDX関連や規制緩和関連等が物色された結果、マザーズ及びジャスダックの上げが目立った。一方、米株は週前半にリバウンド見せるも、後半は失速。FOMC通過後もインフレ容認と低金利長期化=景況感の弱さの裏返しを嫌ってか、ハイテク株は下げ止まらず。これを単なる利益確定による一時的下落と見るか、本格的な下げはこれからと見るかは判断が難しい。但し、9/18はメジャーSQ、いわゆる"Quadruple Witching Day"であったが、ハイテク株を原資産としたコールスプレッドの大口ポジション解消があったとの観測記事もあり、ソフトバンクによる同様のポジションへの思惑やバリュー株へのローテーション進行も相まって、ハイテク株への需給懸念が大きいのは確か。

商品は、原油が米ハリケーンもあって急戻し、銅は中国の景況感改善を受け年初来高値、金は小動き。米国債は、利回りが小幅上昇も10年債利回りは0.7%を下回っている。為替は、景気回復の遅れ懸念、米中緊張の高まりや米大統領選挙の接近などのリスク要因からドル安円高の動きが続いた。米株安米債券安の頻度が増え始めているのがやや気になるところ(下図のグレー部分)。無秩序なドル安を加えたトリプル安が進展するとは思わないが。

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ボラティリティは、日本株が凪状態でsmile curveもスティープ化していないが、米株はかなりskewが立ってきているのが気になる。

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来週は月火休みの3営業日のみ。大きなカタリストは見えないが、弱材料としてドル安円高の進展、弱含みなマクロ指標や一部欧州諸国のコロナ感染者数の急増等、強材料としてコロナワクチンの開発進展。弱材料が多く、日経225はやや下気味の22,800~23,400のレンジを想定する。

                                                                                                                                               

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