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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

Weekly Market Summary: 2021/2/12

2/8-2/12: 引き続きリスクオン優勢の一週間 - 米1.9兆ドルコロナ経済対策の早期成立期待高まり、コロナ後の本格的な景気回復を織り込む流れが鮮明に

曜日別の主な材料は、

  • 2/8(月): テスラのビットコイン15億ドル投資報道
  • 2/9(火): 
  • 2/10(水): 米1月CPIは伸び緩慢、FRBパウエル議長の講演内容でハト派トーン確認
  • 2/11(木): 米新規失業保険申請件数は弱い改善、米BNYメロンが暗号資産の専門部署新設報道
  • 2/12(金): 

先週に引き続き、米1.9兆ドルコロナ経済対策の成立期待の高まりを支えに好天続きの一週間となった。ユーフォリア感漂う中、米VIXは一層低下し、債券から株式等リスク資産への資金シフトが進展した。

 

株式: 米株は小高く推移し、主要3指数は新高値更新となった。バリュー株へのローテーションから、russell2000の相対的強さが目立った。債券から株へのシフトで、株上げ/債券下げの頻度が高まり、業績相場色強まっている(下図参照、株はsp500、債券は10年国債)。日本株も外人買い主導の上げが継続。バリューの塊の日本株は、バリュー選好の追い風を最も受けやすく、上昇率が高い。相次ぐ上方修正からのEPS上昇に牽引された業績相場深掘りの展開。中国も短期金利の低下や元高を好感する形でしっかり。

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株価指数ボラ: 楽観が支配的な流れから、米VIXは下落基調が続き、昨年2月以来の20割れとなった。米VIX先物の投機筋ポジションは、ネット・ショート残が直近1年で最大に(下図参照)。一方、n225 VIは20より上での足踏み状態で、約1か月振りに米VIXを上回った。

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債券: 30年債イールドは、昨年2月以来の2%越え。10y-2y spreadも110bpsまで上昇し、イールドカーブのスティープ化が進んだ。10年物BEIも2.21%と2014年以来の高水準に。株価の居心地が悪くなり始める10年債利回り水準は1.5%とも言われるが、そこまで後30bps程しかない。とは言え、米1月CPIに見られるようにBEIの煮詰まり感もあり、すんなり1.5%水準到達とは行かない気がする。

FX: 米ドルは、リスクオン優勢の中、緩慢なCPIや新規失業保険申請件数の発表もあり、やや軟調な展開に。ドル円は小動き、ユーロドルは悪材料出尽くし感からやや反発した。ビットコインは、ビットコインは、米テスラやBNYメロンの報道が誘蛾灯となって爆上げとなった。

コモディティ: 原油は、供給縮小と需要拡大の見込みを織り込みながら上伸。銅もマクロ見通しの改善を支えに堅調な動きとなった。金は、軟調な米ドルの動きを好感しつつも、上げ幅は限定的。

来週のn225想定: 来週月曜はプレジデンツデーで米市場が休場。業績発表も来週月曜でほぼ終了。17日の米1月小売売上高に注目。バリュー選好の流れは継続すると思われるため、n225よりはtopixマザーズよりはジャスダックや2部が強含みの流れか。従って、n225は29,500を挟んだ高原状態の一週間と見る。

 

 

 

 

 

                                                                                                                                       

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