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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

日経225Weekly 2024/5/17 : NYDOW終値40,000越え、ボラティリティ一層低下、貴金属&卑金属コモディティ価格上昇

米4月コアCPIが半年振りの前月比鈍化確認で早期利下げ期待復活から、ダウが終値で40,000越えする等米主要株式指数は最高値更新した。CPI鈍化の一方で景気指標は概ね景気減速を示唆する結果となり、米国債利回りは総じて低下基調を辿り、BEI低下が限定的な中で実質利回りの低下が目立った。FRB高官発言は異口同音に政策金利の"Higher for longer"を強調する内容であったが、相場への影響は限られた印象。こうした流れから、ボラティリティは株&債券共に大きく低下し、VIX指数は12割れの年初来最低水準更新、MOVE指数も年初来最低水準に接近した。米ドルが軟調な動きとなる中で先進国&新興国通過共に強含みとなった。コモディティでは、中国の景気回復期待と週末の政府による大規模な財政・金融両面での不動産市場テコ入れ策発表が好感され、銅が5ドル越えの動きとなった。他にも、金の2,400ドル越え、銀の30ドル越え、白金の年初来高値更新等メタル系の動きが強かった。

 

 

ボラティリティ低下継続

米株&米国債共にボラティリティは最低水準に↓。来週は最大注目の22日エヌビディア決算直前に多少持ち上がる可能性はあるが、波乱なく通過すれば低位持続となりそう。

VIX期間構造もContango急拡大↓。

日経VIも連れ安↓。

 

メタル系コモディティの動意

地政学リスクの燻りが残る中で利下げ期待復活となる中、金&銀は上昇基調継続。銅は前述の通り、中国要因から上昇。また、プラチナは今年に入って広がったEV懐疑論をきっかけに非EV車向け浄化装置需要期待から強含みであったが、バイデン政権による中国製EV向け関税の大幅引き上げ予定を受けての米中EV戦争の激化想定からの上昇基調継続となっている↓。

 

 

 

 

                                                                                                                                               

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