MSCI 2021/11 半期リバランスは、Standardが逆方向、Smallが順方向のスプレッドで着地
11/12早朝(日本時間)発表のStandard指数入替えは、追加2銘柄と除外15銘柄。4月末から10月末の直近半年間のパフォーマンスは、sp500が+10.1%、stoxx600が+8.7%に対して、topixは+5.4%とアンダーパフォームしており、前回同様にMSCIグローバル指数に占める日本株比率が低下したことで除外銘柄数が多くなったと見られる。下図は、11/11引けからリバランス日の11/30引けまで、等ウェイトで追加銘柄をLongし、除外銘柄をShortした場合の累積%リターンの推移。
スプレッドは道中一貫して水面下で推移したが、特に11/26以降のロング側の曲げっぷりが顕著であった。フリーフロート変更も含むリバランスの推定ネットフローは約2,000億円と観測されていて、本日後場のtopixの下げ転換は当初このフロー警戒かとも思われたが、モデルナCEOのオミクロン株に対するワクチン効果期待薄的発言の方が効いたようである。下表は、銘柄リスト。
Small指数入替えは、追加9銘柄と除外78銘柄。下図は、11/11引けからリバランス日11/30引けまで、等ウェイトで前者をLong/後者をShortした場合の累積%リターンの推移。
Standardとは対照的に、最初から順方向へスプレッド拡大しつつ着地した。ロング側の低流動銘柄のプラス寄与が目立った。下2表は、銘柄リスト。Small指数をベンチマークとするパッシブファンドの規模及び正確な浮動株比率は不明だが、個人的な想定に基づく推定インパクトをDTC(推定需要を直前25d平均出来高で除した値)として示した。低流動物や直近上場物は別として、概ね時価総額700億円超で追加、400億円未満で除外となっている。
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