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資産クラス毎の値動き分析、各種株価指数イベントの考察、アノマリーの検証、225オプションのリスク管理備忘録です。日本株&デリバティブの運用と金融翻訳で生計立てています。

Weekly Market Summary: 2021/10/1

9/27-10/1: 中国恒大を巡るリスクはある程度織り込みも、マクロ的に減速感漂う中で米長期金利強含み続く、パウエル議長の目先インフレ警戒発言や地区連銀総裁による相次ぐタカ派発言からスタグフレーション懸念も、米債務上限問題に対する政治的膠着も大きな重しでセンチメントは急悪化

 曜日別の主な材料は、

  • 9/27(月):  米8月コア耐久財受注 m/m - (実)0.2% (予)0.5% (前)0.8% 
  • 9/28(火): 米7月ケース・シラー住宅価格指数 y/y - (実)19.9% (予)20.0% (前)19.1%
  • 9/29(水): 中国恒大米ドル社債利払い再遅延
  • 9/30(木): 中国9月製造業PMI - (実)49.6 (予)50.1 (前)50.1、米新規失業保険申請件数 - (実)362K (予)335K (前)351K
  • 10/1(金): 中国国慶節日銀短観大企業製造業業況判断指数 - (実)18 (予)13 (前)14、米8月コアPCEデフレーター y/y - (実)3.6% (予)3.6% (前)3.6%、米9月ISM製造業景気指数 - (実)61.1 (予)59.6 (前)59.9

総じてリスク資産は軟調な展開。株式は弱く、ボラティリティはジリ高推移。中国リスクから銅、鉄鉱石、大豆といった中国需要への依存度の高いコモディティにも売り圧力続き、資源国通貨も連れ安。一方で、悪材料に見舞われなかった仮想通貨が大幅高。米金利高を支援に米ドルも堅調。

n225は今年2回目の5日続落で、週間では5%の下げ。米国はマクロ&財政懸念、中国は恒大リスク&電力危機に日本は政治改革期待後退と不安材料に事欠かない。9/29&10/1の急落に日銀砲各700億の援護も焼け石に水だった。テクニカル的には200dMA近辺まで突っ込み、短期的な反発も抱きたくなるが、10月下旬には、米債務上限問題Xデーや中国恒大による9/23米ドル債利払い遅延のデフォルト猶予期限など控えており、早期解決が見えてこないと視界不良が長引く。そうなると、国慶節に伴う休場が続く中国を尻目にセンチメント悪化の売りは日本の先物市場が一手に担う展開も。

 

                                                                                                                                       

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